Q.264 集落支援員制度の活用状況について(令和6年5月21日)
総務省の資料によると「集落支援員制度は過疎地等の集落の維持・活性化のため、地域の実情に詳しく集落対策の推進に関してノウハウを有する人材が集落の巡回・状況把握、住民同士の話し合いの促進、これらを通じ必要とされた具体的な取組やその取組主体となる地域運営組織等のサポートを行う」と記載されています。
この取組に対して国から特別交付税措置として1人あたり報酬費と活動費が上限485万円支援があるとのことです。
また、国勢調査における人口集中地区は措置の対象外とあります。
基山町の集落支援員制度の活用について質問です。
1.集落支援員及び地域おこし協力隊の活動拠点とされている「まちなか公民館」はモール商店街にありますが
モール商店街を含め基山駅周辺は国勢調査における人口集中地区に該当します。(国勢調査の資料を確認済み)
措置の対象外と思われますが「まちなか公民館」家賃・光熱水費・NHK受信料・消耗品費等、施設を維持するための経費に活動費を充てていますか?
仮に充てていた場合、年間どれくらいの費用ですか?
また、まちなか公民館を使用しないと思われるまちづくり課の支援員や無料職業紹介所の支援員の活動費も含まれていますか?(令和6年度予算だけではなく過去も含めお答えください)
2.令和6年4月に「地域間交流活性化支援員」を産業振興課で採用しています。
業務内容に「おもてなし施設の管理運営及び活用」「空き店舗活用の巡回及び課題整理」とありますが「おもてなし施設」とはどこを指しますか?
「おもてなし施設」及び「空き店舗」が人口集中地区に該当する場合、経費は特別交付税措置の対象外となります。
その業務で採用したとなると制度の性質上、支援員の人件費も対象外とすべきだと思いますが町の見解をお聞かせください。
その業務が必要ならば集落支援員ではなく会計年度任用職員として町の経費で採用することも可能と思われます。
3.令和3年10月に特産品開発・農産物加工支援をミッションとして産業振興課で1名支援員を採用されています。
(1)これまでにどのような特産品は開発されていますか?
(2)特産品が主なミッションですが活動経費のうちどれくらいのお金が利用されていますか?
(3)この支援員の拠点と思われる「まちなか公民館」の維持費に産業振興課集落支援員事業からどのくらいのお金が利用されていますか?
(4)基山PAの「ふるさと名物市場」で支援員をよく見かけますが特産品開発よりもこちらがメインになっていませんか?
(5)(4)について令和2年12月の議会で松石健児議員との答弁で「ふるさと名物市場」は企業に委託をしているので手が回らないかと言って地域おこし協力隊には手伝わせないという話がありましたが支援員が入ることは問題はないですか?
基山町役場が集落支援員として国の制度で国のお金で特産品開発のために雇った人物が産業振興協議会の「ふるさと名物市場」を初日からメインに業務をしていた場合、適切かも含めお答えください。
4.まちづくり課で採用した集落支援員がコロナ禍にワクチン業務を担当していましたが自治活動支援として国の制度で採用した人物が役場の別部署のワクチン業務に携わることは適切でしょうか?
人員不足であれば会計年度任用職員として町のお金で雇うべきではないですか?
5.令和4年4月にスポーツ推進支援員としてまちづくり課で支援員を採用しています。
主に国スポ関連の業務をしているようですが集落の維持を目的とする制度で約47年に1度のイベントの業務をメインでさせることは集落支援員制度とは程遠いように感じますが適切と感じていますか?
6.支援員さんは土日もでることが多く、休みが取れているか心配です。
年次有給休暇5日以上の取得が義務化されていますが全ての支援員さんが5日以上取れてますか?
5日以上取れていない方がいる場合、労働基準法第39条7に反することになり、1人あたり30万円の罰金となる恐れがありますがその場合、罰金は町の経費ですか?活動費ですか?
労働基準法違反となりますが町長の責任はどうお考えですか?
以上宜しくお願い致します。
なお、特別交付税措置だから全額適用されるかわからないやどの経費が充てられたかわからない等、地域おこし協力隊についての議会であったような回答は求めていません。
それは他の自治体も同じです。
A.回答(令和6年6月12日)
この度はご意見をいただき、誠にありがとうございます。
いただきましてご意見につきましては、次のように回答させていただきます。
1.集落支援員事業としまして、「まちなか公民館」に関する令和5年度の支出額は約130万円です。産業振興課及びまちづくり課の支援員について「まちなか公民館」の使用があるため、事業費から支出しております。なお、無料職業紹介所の支援員分として「まちなか公民館」に関する支出はありません。
ご質問の中にある活動費については、活動費として事前に国から交付されるものではなく、活動に要する経費として報告することで、特別交付税措置が受けられるものです。
2.「おもてなし施設」はモール商店街にある「まちなか公民館」とJR基山駅にある「えきしたラウンジ」になります。ご指摘の施設等については、活動を実施する場合に使用できる施設であり、集落支援の対象は町内全域になりますので、問題ないと考えております。
3.(1)開発の支援や開発後の支援として、「基山のマコモ寿司」「基山さかき」について支援しており、現在も柿を使用した加工品が出来ないか検討しているところです。また、ぶどうやライチ、柿、みかん等の農産物をはじめ、ラーメンやエミュー商品等の加工品についても特産品としての定着や維持について支援しています。
(2)産業振興課の集落支援員事業費としては令和5年度で約160万円です。
(3)産業振興課の集落支援員事業では「まちなか公民館」に関する支出は約100万円です。
(4)特産品を活かした地域おこし活動の支援としての業務です。特産品の開発支援としても重要な業務であると考えております。
(5)(4)と同様に特産品を活かした地域おこし活動の支援として重要な業務であると考えております。
4.公民館の活性化等を目的とし、各区公民館での活動や地域住民の課題を把握するため、プラチナ社会政策室と連携して、取組を進めました。
初年度は、新型コロナウイルスワクチン接種が開始された年となったため、高齢者への優先接種や個別支援、接種希望者への接種体制の構築という背景から、高齢者支援業務の一つとして、プラチナ社会政策室において、新型コロナウイルスワクチン接種業務を所管することとなり、ワクチン業務を行いながらの公民館支援活動となりました。2年目以降は1年目に引続き各区公民館の利用状況の把握を進め、更に公民館の利用が進むことが期待できる「軽スポーツ普及応援金」の制定につなげる取組となり、各区公民館活動の活性化に努めました。3年目は、町の歴史文化を広め、町への誇りや町への愛着を醸成するため、また、高齢者の地域での活動の場・生きがいづくりや多世代間交流を目的に「きやまかるた」の制作を行いました。
5.国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会は、全国から多くの方が来町されます。そのため、町民の皆様と共におもてなし事業を実施して、来庁される方々を温かく迎え、本町への理解者を獲得する絶好のチャンスと捉えております。スポーツの集落支援員については、そのおもてなし事業の中心的役割を果たしてもらい、町民のおもてなしの心の醸成と大会の気運を盛り上げていきたいと考えています。
6.令和5年度の実績では、全ての集落支援員が年次有給休暇を5日以上取得している状況ではございませんが、労働基準法第39条第7項の規定は、地方公務員法第58条第3項の規定により適用除外となっており、同法22条の2第1項第1号に規定される集落支援員(会計年度任用職員)についても適用されません。
ただし、集落支援員の心身の健康のためにも休暇を取得することは重要なことと考えておりますので、今後とも休暇取得の推進に努めます。